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ちゃっす佐々木です。相変わらずモニター環境いじりみたいなのは気がついた時にやるわけですが、今回はオーディオ界で評判の「ファインメット」のお話です。

さて、DTMerにとっては「なんじゃそりゃ?」って感じのファインメットですが、ファインメットっていうのは「日立金属」が作った「電磁波を吸収する新しい素材」のことでして、どうもオーディオ業界ですとファインメットの評判がかなりよろしいようで。

利用用途は主に「ノイズ対策」になります。電磁波を吸収する素材を使って、電源や音声信号のノイズを減らしてみようか、という試みですね。

どうもライン信号などの音声信号に使うと微妙、というレポートが多かったので、私は今回主に「電源部」と「USBケーブル」に絞って利用してみました。

ファインメットシートゲット!

ファインメットシートは「アークス」さんというお店でゲット可能です。Amazonより安いですね。

ちなみにシート以外にも「ファインメットビーズ」や「ファインメットトローチ」という固形物もあるのですが、どう考えてもシートの方が扱いが楽そうなので今回はシートです。

みたところ「こだわりのアルミホイル」と言った感じのルックス。

さて、効果は?

幅1cm長さ25cmくらいに切った奴をまずは電源タップのケーブル上にぐるぐる巻いてテープで止めます。楽。

いや、まさかね、大分音の印象が変わりますね。各パートの分離はバッチリ。SNが下がったのか、無音部分から音が飛んで来る感じが凄いです。

あと評判どおり、上下にレンジが伸びます。でもなんだか物足りない感じが。

ということで、とりあえず最もノイズの影響源になりそうな、「電子レンジ」と「冷蔵庫」の電源ケーブルに巻いてみました。部屋もブレーカーも違うとはいえ、影響が有ると聞いたので。

するとどうでしょう。ベールが一枚剥がれた感じに!!

さて、もっと行けるだろ、お前の実力はこんなもんじゃねえだろ!!ということで、次はオーディオインターフェースのUSBケーブルとACアダプタに巻いてみます。かなり・・・、良い感じですね。

USBケーブル変えたばっかりなんですが、そのくらいの変化が有ります。USBケーブルに関しては非常にノイズの問題が大きいという事をうっすらと気づいていたのですが、やはりUSBケーブルへのノイズ対策はとても重要な様です。

調子にのって次はステップアップトランスの電源ケーブルにつけてみます。なんか音がキツく、神経質に・・・、という事で取りました。

さらに、外付けのADDAコンバーターのスイッチング電源DC12Vにぴたっと貼り付けてみますと、なんか音が一段クリアになりました。巻きつける、というよりはアダプターに数センチ貼り付けてみた、という感じなんですが、十分な効果です。

モニタースピーカーの電源ケーブルのインレットの上にも数センチ貼ってみます。ぐっと低音が前に出て神経質にさほどならずにパワフルな音色に変化です。地味にこれは「ほんのちょっと付けてみる」くらいが好ましい変化な気がします。何回もぐるぐる巻にせずにも効果が出るようですので。

最後に余ったシートを全部「ブレーカーの上」に置いてみました。なんかコレが一番効果的だったような・・・。ついでにいうと家中の電気という電気がクリアな光を発している様な気がします。ええ、盛大に勘違いかもしれませんがね。

試聴してみる

相変わらずミシェル・ンデゲオチェロのピースビヨンドパッションを聞いてみます。

なんだこりゃ。ヤバイ。パートが完全に綺麗に分離されており、定位の良さが数段レベルアップ。また、高域のディティールがなんだこりゃってくらい聞こえてきます。気持ち悪いくらいに。

ファインメットの効果はベースとキックにも効果的で、以前よりもベースラインが綺麗に聞き取れるようになり、キックの胴鳴りの部分やアタック感なども非常に見通しよくなりました。

またシェイカーのパートの生々しさが増加。オープンハットが一瞬鳴った時に「確実に今までは再生できていなかったレベルで生々しく再生」出来てしまいました・・・。恐るべし。

凄く昔からリファレンスとして聞いている作品ですので、衝撃が大きいですね。マジでなんか機材一個買ったくらいの衝撃があります。

正直いうと「マイクって実は凄く音をきちんと拾っているんだな」と変な感心をしてしまったくらいですよ。

まとめてみる

ファインメットは音質変化に非常に劇的な効果をもたらします。オーディオ界によくある「怪しいオカルトグッズ」みたいな調子ですが、作っているのは日立金属。やはりれっきとしたノイズ対策グッズの様です。

傾向としては上下にレンジが伸びて、やり過ぎると音色はきつくなりますし、ドンシャリ気味にもなります。付け過ぎるとどんどんハイファイに、不快な金属音が付帯してくる感じです。

ですので間違いなく「やり過ぎ注意」。ポイントを絞ってチューニングする必要が有ります。

しかしね、なんていうか「オーディオ周りが全てお風呂に入ってスッキリしてきた」くらいのスッキリ感。物好きであれば試してみる価値は大いにあると思いますよ!!